吉田兄弟

先週、津軽三味線吉田兄弟バルセロナ公演に行ってきました。




津軽三味線とスペインのフラメンコギターでは、撥弦楽器であることと、右手側で楽器の本体を叩く音もも音楽の一部と捉えるところなど非常に似ているんですね。


ギターで弾きやすいキー(調性)は、EとAですけれど、三味線だとCだけなんですね。特に最低音の開放弦を有効に使いたいと思うとどうしてもC調の曲になってしまう。

だからコンサート全体を通じて調性が単調だという恨みがあります。

そういう意味で今回の演奏時間1時間というのは、普通の演奏会に比べて短い感じはしますが、いたしかたないところかもしれません。



このあたりが、三味線が「民族楽器」という範疇から抜け出れない原因なのでしょうね。



それに三味線で使うバチというのもクセモノのようでダウンの時の音が圧倒的に大きいし、アップダウンさせるのが難しいから、早いパッセージを弾く時には、音量を下げるか、左指のプリング・オフとハンマリング・オンに頼らなければいけない。(このあたりはギターとは弾いたことがある人しかわからない文章ですね。)



うん、なかなか弾きこなすには難しい楽器みたいですね。三味線ってのは・・・


そんな不自由な楽器でも吉田兄弟は、現代風な曲を創作して人気を得ているのですね。


たしかに彼らのオリジナルの曲は、伝統的な曲よりはるかにスリリングで面白いです。



今回だと、演奏曲の中にイントロで変拍子を使う曲があって、これが無茶苦茶かっこよかったですね。


また、今回のコンサートではサポートに打楽器奏者が入っていたのですが、このパーカッションとのコンビネーションがまたかっこよかったです。